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お話の感想や解釈

NTL ジュリアス・シーザー

 

 

 

National Theatre Liveのレビュー、3個目!

今日はBridge Theatreにて上映された『ジュリアス・シーザー』を見てきました!

 

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時間がなくて、原作を読むことができなかったのが残念でしたが久々に映画館行けたのはワクワクしました。しかもこの劇は私がイギリスへ旅行に行った際に上映されていた演劇なので尚更ワクワクしながら劇場に向かいました。

ほんっっとに地下鉄通路のどこもかしこにもポスターが貼ってあったんですよ。

 

 

ジュリアス・シーザー』はご存知のように、ウァリアム・シェイクスピア作の政治劇となっております。…政治劇だよね?自信ないのです。信じないで下さい。

舞台はローマ。ジュリアス・シーザーが王の地位につき、よろこぶ国民の様子から物語は始まる。しかし主人公ブルータスは友人のキャシアスに説得され、シーザーを仲間たちと暗殺を実行。

シーザーの死を嘆くアントニーは国民を奮い立たせブルータスと戦いを始め、ブルータスたちはそれに倒れる。

といったあらすじです。すごく雑ですが。

 

この劇の特徴的なところは前回書いた『イェルマ』と同じように舞台が現代風になっているところ。舞台がローマになっているのは『イェルマ』とは異なりますが、衣装は完全に現代風でギターを弾いたりバンド演奏をしたりとかなり変わった演出でした。

舞台の配置がまた特徴的で、ピットの中に移動舞台が配置され、舞台にいる観客はまるでローマの市民役のように舞台に巻き込まれていきます。これは実際に観劇したかったなぁ。

 

内容を見てですが、正直シェイクスピアは一回見ただけではちゃんと理解しきれません、というのが本音です。無理でーす。だって難しいもん。

ただシェイクスピアで共通しているのは悲劇の主人公は大体過ちを犯して自らを滅ぼしていくということです。ブルータスはシーザーを亡き者にすることがローマの市民にとって、良いことである、なぜならシーザーは傲慢な王だからだ、と考えたからシーザーを殺します。彼はローマの市民を思うあまりに、キャシアスの言葉を信じて説得され殺人を実行しますが、殺しは殺し。そして殺しは復讐を呼ぶ。

ただ今回ブルータスを完全に悪とは言いがたく、彼は愛国心が強く志の高い人間でした。暗殺の行為はもちろん悪だけれど、このような根は優しさを持つ人間が誤った行為から身を滅ぼしていく様子は痛々しく、まさに悲劇でした。

 

初めて見たので逆にストーリーを新鮮な気持ちで見ることができたのはよかったですね。いつかしっかりと脚本をよんで考察していきたいです。